ママさん看護師が語る、育児と仕事のバランスの取り方
ママさん看護師として働く女性たちは、仕事と家庭の両立に日々奮闘しています。病院やクリニックでの看護業務は非常に忙しく、体力的にも精神的にも負担が大きい一方で、家庭では母親として育児や家事をこなさなければなりません。この二つの重要な役割を両立させるためには、さまざまな工夫や心構えが必要です。
この記事では、実際にママさん看護師として働いている方々が実践している育児と仕事のバランスの取り方について紹介します。
効果的な時間管理について
ママさん看護師が最も苦労するのは、限られた時間をいかに効率的に使うかという点です。時間管理のスキルを磨くことで、育児と仕事の両立が少しでも楽になります。
- 仕事とプライベートの時間管理に関して、工夫していることなどはありますか?
- 仕事は早く出勤して(いわゆる前残業)、残業を減らすようにしています。それでも遅くなる日もありますが、できるだけ早めに帰れる日を作るように努力しています。家事は子供が寝ているうちに小分けにしてやっています。主人も家事をやってくれるので、そこがすごく助かってる部分です。
- タイマー使ったり寝る時間を決めて平日は同じ様な生活をしています。そして小学校や保育園からのお手紙を確認してまず先にわかっている予定を自宅内にあるカレンダーに記載して予定共有しています。
- 家族で休みを揃えて家族day作れるようにしてます。
- 子供が小さい時はなるべく晩御飯を前日に作るようにしていました。仕事から帰ってバタバタをしない。子供がお腹減っていてもすぐに食べれる工夫をしてました。月1回は実家に子供を預けてゆっくりさせてもらうなどを行っていました。
- 休みの日は子供が学校に行って居る間に用事を済ませて、帰ってきたら出来るだけ一緒の時間を取っていました。
- 仕事の出勤時間をずらしてもらっています。また、子供たちの習い事の曜日をまとめ、勤務日数を調整していただいています。
優先順位の設定
毎日のタスクに優先順位をつけ、重要なものから順に取り組むようにします。緊急性の低いタスクは後回しにするか、家族に任せることも考慮しましょう。
例えば、家事の一部を夫や子供たちに手伝ってもらうことで、自分の時間を確保できます。
- 日々の家事などの中で、優先順位について気を付けていることはありますか?
- ためるとたいへんな洗濯、ゴミ出し、片付かないと精神衛生によくない掃除は最優先にします!
- 前日できる事や週末お休みの日にできる事はして、平日仕事の日はあまり他の事をしないように。また買い物時間を省く為にネットスーパーを2箇所利用させてもらってます。
- バランスのとれた食事。
- お弁当作りが最優先で、高校卒業まではせめてそれだけは絶対貫きたいと思っています。
- 食べることは待ってくれないので、休みの日に作り置きしたりしています。
- 旦那のお母さんが手伝ってくれてるので、休みの時だけしてます!
ルーティーンの確立
一定のルーティーンを設けることで、日々の業務をスムーズに進めることができます。例えば、朝の時間を固定して子供の準備を整えたり、夜にまとめて家事を片付けたりすることで、無駄な時間を減らせます。
- 一日の中で、ルーティーンにすることで効率化を図っているようなことはありますか?
- 寝るまでに洗濯は基本的にしています。その分、朝がゆったりできます。
- 平日朝、夕飯のご飯をタイマーセット必ずしています。洗濯を入浴後に回して部屋干しで洗濯乾燥機付けて、翌日晴れた日はそのまま外干しにしています。雨の日は継続して洗濯乾燥機使用してます。 子供達が朝パン派、ご飯派にわかれているので朝のメニューを決めておく。また翌朝着る服を枕元に置いておく。
- 前日の夜に保育園の準備など準備できるものは全て準備して玄関へ!
- 1日の中ではないですが、シフトに合わせて副菜の作り置きや下味をつけて冷凍をするようにしています。
- 帰宅後は、すぐに洗濯機を回し、夜に干しています。お弁当がある日は、前日に下ごしらえしたり、冷凍で作り置きをしています!
- 仕事前にお掃除ロボットを動かしておいたり、自動調理器具を活用したりしています!
家族の協力について
家庭と仕事の両立には、家族の理解と協力が不可欠です。家族全員で協力し合うことで、育児と仕事のバランスが取りやすくなります。
- ご家族の間で協力し合っていることがあれば教えてください。
- できるだけ、自分のことは自分でしていこうと子供たちにお願いをしています。親がやりすぎるのもよくないし、子供に強制すると反発されるので、難しいところですが、できているときには、率直に褒めて、助かるーと大袈裟に伝えてます!
- 両親も高齢になり持病があるので毎回ではないですが母が料理を多く作ってくれた日はご飯を届けてくれます。 また、主人が仕事の都合で代休の際は保育園へ迎えに行ってくれたりとできる事を協力してくれてます。
- 毎日協力プレーで朝から晩まで乗り切ってます。
- 家事の分担を決めています。子供が病気の時はどっちが休むかなど、事前に話していますね。
- お迎えが遅れる際は、祖母と主人に保育園のお迎えに行ってもらっています。土曜日勤務の時は、祖母に居てもらい、息子の送り出しをしてもらっています。
- 洗濯物入れたり、ご飯、お弁当を作ってくれたり、掃除、子供のお風呂などは主人も手伝ってくれてます。
- 保育園の朝の登園は、基本旦那さんが行っています。旦那さんが休みの日の晩御飯は用意してくれる日もありますね。義実家に大変助けて貰っていて、ほぼ晩御飯は行かせてもらっています。義両親が雨の日の保育園児のお迎えに行ってくれています。
役割分担の明確化
家事や育児の役割分担を明確にすることが重要です。
具体的なタスクをリストアップし、それぞれが担当する役割を明確にすることで、家事や育児の負担が分散されます。
例えば、夫が料理を担当し、子供たちが掃除を手伝うといった具合です。
- ご家族の間で役割分担していることがあれば教えてください。
- 自分が苦痛に感じる家事はストレスになるので。その代わり、やってもらった家事には文句を言わない!こっそりと追加でするようにしています。
- 時々子供がご飯を作ってくれたり、洗い物当番にしてくれています。
- 夕食後の片付けは三男がやる、ゴミ出しは私達夫婦、晩御飯の支度は曜日ごとに担当を決めています。
- 主人の帰りが早い場合は息子をお風呂に入れてくれています。朝のゴミ出しなどできる事をやってもらっています。休日に私が一人でゆっくり過ごしたい場合は、主人が子供達を連れ出して出かけるようにしてくれていますね。
- あえて役割分担せず、その日できる人ができることをやるようにしています。
- 子供が小さい時は、洗濯は夫が担当していました。食事は私。今は早く帰宅する方が食事。掃除、洗濯は私かな。
- 家事全般,やれる者がやる!
- ゴミ出しは娘が小学生の頃から担当しています。
- 保育園児の朝の用意から、登園は基本旦那さんがしています。旦那さんが出勤が遅い日は、洗濯物を朝干してくれます。洗い物も旦那さんがしてくれる事が多いです。
オープンなコミュニケーション
家族とのオープンなコミュニケーションを心がけましょう。お互いの状況や気持ちを共有し、協力し合うことが大切です。定期的に家族会議を開き、予定の調整や問題解決の方法を話し合うことも有効です。
- ご家族とのコミュニケーションについて、気を付けていることや、工夫していることがあれば教えてください。
- ありがとうとごめんねは伝えるようにしています。おはよう、おやすみ、ただいま、行ってきます、おかえりと、当たり前の挨拶も顔を見てするように努めています。
- 思ったことは口に出すこと。ためないようにしています。
- 夕飯時や入浴時を利用して学校、保育園での出来事を話します。あとは、労いや感謝を記した手紙を子ども達からもらう事も。
- やってもらうのが当たり前にならないようにありがとうはどんな時も必ず言うようにしています。
- 毎日少しでも話す時間を作っています。子どもが興味あるものはコソ勉して「それ知らない」と言わないでいいようにしてきました。さすがに高校生になると難しくなりましたが。
- 夕食は必ず家族と食べることで会話をするようにしています。
- 私、主人、祖母でライングループを組んで、子ども達の情報共有しています。
- 送り迎えの時、移動中など、車の中で今日の出来事など聞いたりしています。車の中だとゆっくり話しができたりします。
外部のサポート利用
家庭内だけでなく、外部のサポートも積極的に利用しましょう。保育園や学童保育、ベビーシッターサービスなどを活用することで、育児の負担を軽減できます。また、親戚や友人に助けを求めることも時には必要です。
- 外部のサポートはどのようなものを利用していますか?
- 外部はあまり利用していません。私の母に助けてもらうことが多かったのですが、子供が大きくなってくると、サポートを依頼することも減ってきています。いまは、私の子育ての相談に乗ってもらっています。
- 2箇所のネットスーパー。また、小学校長期休暇時は子供クラブの利用。
- 子どもが小学生になると、なないろ保育所に預けられないので週末の夜勤のときは同期の親友と子どもを預け合ってきました。頼れる親族が近くにいないので特殊かもしれませんが…
- 息子は、放課後等デイサービス利用している。娘は、保育園に行っています。
- 母、妹とは食事や買い物に行ったり、子供を預かってもらったりしています。
- 保育園、児童ホームに入所しています。
自己ケアの重要性について
ママさん看護師は、他人のケアをする仕事に従事していますが、自分自身のケアも忘れてはいけません。自己ケアは、心身の健康を保ち、長期的に育児と仕事を両立させるために必要です。
定期的な休息
忙しい日々の中でも、定期的に休息を取ることが重要です。休日にはリラックスできる時間を設け、心身をリフレッシュさせましょう。
例えば、趣味に時間を使ったり、友人と過ごすことでリラックスできます。
- 自己の休息のためにどのような時間を過ごしていますか?
- 子どもがちいさいときは平日の休みは保育所に子供を預けて1人の時間を作っていました。
- 休日は一人で入浴しています。また、休日を自宅で一人ゆっくり過ごしたりしてます。
- 家族や親戚も近くに住んでおり、仲がいいので娘を預けてる間に夫婦の時間や1人の時間を設けて息抜きしています。
- 時間がある時は趣味のお稽古事をしています。
- 睡眠時間を取れるよう、夕食後はゆっくり過ごしています。
- 保育園、放課後等デイサービスに行っている間に、休息しています。
- 寝るのが大好きなので、休みの日、寝れる時は10時ぐらいまで寝かせて貰っています。朝御飯は子供でも用意できるように、菓子パンを買って用意しておきます。
- ストレス発散はどのように行っていますか?
- 家族に愚痴を聞いてもらうことです。あと、断捨離です。
- ご飯に行ったり買い物に行ったり、カラオケに行ったり!
- 大好きなコーヒーとハイカカオチョコの組み合わせで食べたり、他甘い物を食べます。あとは半身浴をしています。
- とにかくいっぱい笑って家族でお出かけ!
- スポーツ観戦か、身体を動かすかショッピング!
- 平日休みは友達とランチ、ドライブ、お買い物。年1〜2回は親友母子と4人で旅行へ。子どもが高校生になってからは推し活もはじめました!
- 家族で出かけたり、友人と食事に行ってます。
- 子どものいない間にマッサージや買い物に行ってます!
- 週に1、2回ジムに行ってます。旦那さんの休みの日に夜は子供達を任せ、時々友達と飲みに行ったりしています。
健康管理
バランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけましょう。健康な体があってこそ、仕事と家庭の両立が可能になります。特に睡眠は、体力と精神力を維持するために重要ですので、質の良い睡眠を確保するよう努めましょう。
- 健康管理について、気を使っていることなどがあれば教えてください。
- 夜は小学3年と一緒に早く寝てます!
- 野菜を多く食べるようにして、しっかり寝ます!
- 今は夜勤していませんので早い日は21時、遅くても22時には就寝するようにしてます。また、3食食べる。時間があるお休みの日は歩いて買い物に行く、出先で歩くなど気を使っています。
- 娘も医療職者ということもありより一層手洗いうがいをするようになったと思います。
- 手洗い、うがい、免疫力上げる物に取り組んでいます。
- 症状があれば早目に対処するように気をつけています。
- 年1回の健診は必ず受けて、休みの前日以外はしっかり睡眠確保するようにしています。
- 時々、時間が空いた時など、ママ友達とウォーキングして、話を聞いてもらったりています。ストレス発散にもなります。
- 週に1、2回程度ジムに行っています。時々、子供達とストレッチをするようにしています。
職場での工夫について
職場での働き方を工夫することで、育児との両立がしやすくなります。ママさん看護師としての経験を活かし、効率的に仕事を進める方法を見つけましょう。
フレキシブルな働き方
可能であれば、フレキシブルな働き方を提案してみましょう。シフトの調整や時短勤務、在宅勤務など、自分に合った働き方を見つけることで、育児と仕事のバランスが取りやすくなります。
- シフト調整や時短勤務などを利用していますか?また、利用しやすい職場環境でしょうか?
- 3人とも育休をしっかり1年ずつとらせてもらいました。そのため、時短勤務はほとんどしませんでした。時短勤務するほうがかえって気を遣いました。産休と育休の職員が複数重ならない限りは、時短勤務など利用できると思います。お互い様と思えれば、自分も楽だとは感じています。
- 利用しやすいと思います。育児経験者も多いので職場の理解が得やすい職場だと思います。
- 結婚を機に尼崎市に来ました。前職場は産休を機に退職。その後1年の育休後に再就職予定が保活に失敗。保育園が決まり生協に入職した時は娘が2歳になったばかり。常勤日勤で入職しました。しかし当時遅出に入る度に娘が体調を崩し入院する事も。急な生活パターンの変化が理由でした。常勤では勤務出来ない状況になり退職を考えるように。その時同じ子育て経験者の先輩から病棟ではあまりない事例かもしれないけど非常勤は?と提案され当時の師長さんや、病棟の皆さんの理解、協力もあり現在に至ります。現在は特に緊急入院が多い急性期病棟での非常勤勤務ですので、皆さんのご理解や協力して頂いて看護師として働く事ができて嬉しく思います。
- 新卒で娘がいながら尼崎医療生協病院に勤務させていただくことになり不安しかありませんでしたが、みなさん優しくシフトも融通がきき、とても楽しく働きやすい環境でお仕事させて頂いてます。
- シフト調整はしませんでした、子供達が小学校上がるまではパートで、夜は家に居ましたが、何かあった時は協力的な職場です。
- 子供が小、中学生の間は週末のみの夜勤にしてもらうように申請しました。申請はしやすい職場ですし、周囲の理解もあったからこそ今まで続けて働けていると思います。
- 時短勤務利用中です。夜勤は、週末に組んでもらうようにしています。
- 子供ができて、引っ越したタイミングで正職員だった病院を退職して、生協病院に勤務。まずは半日のパート勤務からはじめ、子供の成長に合わせて勤務時間を増やしていきました。
- 2人目産まれてから時短を使用し、上の子が1年生に上がる時に、パートへ変わりました。習い事の発表会シーズンはお迎えの時間も変わり、3ヶ月程週数回の勤務時間短縮を対応してくれました。1年生では学校の付き添いをして、遅刻することもあります。急な対応ですが、スタッフ皆さんが支えてくれており、嫌な顔せず、お疲れさまと声をかけてくれます。新人から十数年、生協病院でずっと働いてます。
休暇の計画
育児に必要な時間を確保するために、計画的に休暇を取ることも重要です。特に子供の行事や病気の際には、事前に休暇を申請し、家族との時間を大切にしましょう。
- 育児に合わせた休暇は取れていますか?また、有給休暇などを利用することでプライベートな時間を確保できていますか?
- 私の休暇は育児がメインですので、ちゃんと取れています。平日に休みになることがあるので、学校に行っている間はプライベートな時間がとれます。
- 非常勤でも有給休暇がある事は本当にありがたく思います。中々自分の時間や自分のキャリアアップの為には使えていませんが、子供達の学校、保育園行事に参加させて頂く時、体調不良時に取得させていただいています。
- 娘の予定に合わせて希望休を取らせていただいています。
- 子どもと一緒に旅行するために夏休みや冬休みに合わせて規定内で休暇を取るようにしています。子どもが小さい間は有給はなるべく使わず、子どもの急な病気に備えてきました。
- イベント事があるときは必ず取れています。希望休が多いときは、師長さんに事情をつたえ有給利用して確保しています。
- 子供の病欠など、柔軟に対応してくれて助かりました。安心して働け、有給もとりやすいです。
- 日曜日、祝日はお休みです。土曜日も出勤回数を調整してもらっています。有給は子供の行事や急な体調不良の為に残しておくようにしていますが、年数回の旅行の時は有給使ってプライベートな時間を確保しています。
おわりに
ママさん看護師が育児と仕事を両立させるためには、時間管理、家族の協力、自己ケア、職場での工夫、などが重要です。
これらのポイントを意識し、日々の生活に取り入れることで、育児と仕事のバランスを取りながら、充実した日々を過ごすことができるでしょう。
ママさん看護師としての生活が、より豊かで満ち足りたものになることを心から願っています。