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アレルギー対策と予防

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アレルギー対策と予防

尼崎医療生協病院皮膚科  玉置昭治

アレルギーは増えている

アレルギーは増えてきています。しかし、ラテックス(ゴム)アレルギー以外はアレルギー疾患が何故増えているかはまだ良く分かっていません。だから根本的な対策はまだ分からないが正解です。

アレルギー対策

アレルギーは一度起こすようになると消えてなくなることはありません。基本的には治りません。一生続くことが一般的です。蕎麦やピーナッツアレルギーは食べない、微量でも避ける。これが基本です。薬のアレルギーでも40年以上続くことが経験されています。そのため原因になる薬を決めて避けることです。アレルギーを治すことは難しい。治らないと考えたほうがいいです。
よく言われる熱を加えると変わる、体調が良いから出ないということはありますがそれは軽いアレルギーの場合です。ブロイラーの生んだ卵はダメで地鶏の卵では症状が出ないということはありません。卵アレルギーであれば一緒です。米アレルギーの人は玄米でも症状がでます。
しかし、小児期に経験される食物アレルギー(卵や牛乳によるⅠ型アレルギーです、アトピー性皮膚炎ではありません)は食べないでいると消化管機能がしっかりしてくるのでしょうか、IgE抗体が無くなっていなくても3歳ごろに食べられるようになることがあります。しかし、一部の小児科医が紹介しているように「母乳で育てている母親も除去」をするのではなく、その食品を食べた後の授乳後に乳児に蕁麻疹が出ないのであれば、血液検査が陽性でも母親が普通に食べて母乳で与えたほうが早くたべられる様になると考えられるようになって来ました。もちろん、その間は乳幼児が直接その食品を摂取するのは禁止です。

減感作療法

スギ花粉などでは杉抗原を皮下注射する減感作療法(体に少しずつ抗原を入れて慣らす方法)が行なわれています。舌下錠(舌の下に含む)による減感作も行われるようになってきています。蕁麻疹型アレルギーは起こし続けるとそのうち消えてしまうことがありますから、米のアレルギーなどでは米を毎日食べ続けるという方法も考えられます。アレルギーはあってもアレルギー症状を起きなくする唯一の方法です。母親が食べて母乳で与えるのもこの考えに準じています。

アレルギー対策は生活習慣の改善から

しかし、一般的には蕎麦やピーナッツ・薬物アレルギーなどの酷いアレルギー以外は、体調が良いとアレルギーを持っていても症状が出ないことがあります。だから疲れをためないで体調を良くすることが大事です。アトピー性皮膚炎はアレルギーが直接皮膚症状を作るわけではないと「アレルギーの種類」の項に書きましたが、アレルギー疾患と考えられています。アトピー性皮膚炎の対策は「早寝早起きして、ご飯をバランスよくおいしく食べて、適度に運動して、言いたいことが言えて、やりたいことが遣れる」。これに尽きます。そして体力をつける、自信をつける。あたり前のことが一番です。
筆者は中・高生の頃は酷いアレルギー性鼻炎があり、一晩でティシュの箱を空にすることもありました。特別な治療もしませんでしたが医者になって自信がついた頃には自然に出なくなっていました。今年レッドソックスで大活躍した松阪投手もプロ野球2年目の春に花粉症で調子が上がらないと新聞に書かれていたことを読んだ記憶があります。それからあとに花粉症で悩まされたという記事は見ません。自信がついて結果がついてくるとアレルギーがあっても症状が出なくなる。アレルギーは治りませんが症状を出なくすることはこのように可能です。

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