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じんましんの治療

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じんましんの治療

尼崎医療生協病院皮膚科  玉置昭治

蕁麻疹の治療

じんましんは日常良くみられる為、良く知られている病気です。しかし余りにもよく使われる言葉のため、不正確または、間違って覚えられていることも多い病気です。じんましんは一過性の限局性浮腫と定義されます。一過性とは元に戻ると言う意味ですからいつまでも続かない、限局性とは限られた所にしか出ない、裏を返せば正常の皮膚が残っている、浮腫(はれ)と言うことになります。蚊に刺された時はプクーとはれますが我慢していますと2~30分で元に戻ります、これがじんましんです。そして出たりひいたりを繰り返しながら1ケ月以上続くのを慢性じんましんと言います。慢性じんましんでも治まっている時は跡形無く綺麗になります。だから3日前から全然消えないじんましんは普通にはありません。

じんましんの原因

じんましんの原因は非常に多い物です。鯖、鰊、蟹、海老、そば等はよく知られていますが、これらが原因の場合は本人が原因に成る食べ物を知っている場合が多く、あまり問題にはなりません。小麦粉、牛乳、卵等の様に毎日食べているものが原因になっている場合や、トマト、ジャガイモ、アイスクリーム等の様に一般にはじんましんの原因になるとは思われていない物迄、食べ物によるじんましんが多くみられます。それに次ぐのは薬による場合で、特に感染がある時に使われた抗生物質、熱さましで多いようです。それ以外では日光、寒冷、圧迫等の刺激によるもの、運動によるもの、挨とかダニ等の吸入抗原(呼吸で吸い込まれる抗原)によるものが多く見られます。細菌やビールス感染でも起こる事があります。その他にもこんな物でじんましんが起こるのか、と考えられる様な物が原因になっている場合もあります。
また、一般にストレスがあるとじんましんが出ると考えられていますが、ストレスだけで出るという事は無いという考えが支配的です。私もそういう風に考えています。ただし、じんましんの良く出る人にストレスをかけますと出やすくなるという事は良く見られる事です。ストレスはじんましんの原因には成らないが悪くする事はあるという事です。

肝臓が悪いとじんましんが出るか

よく肝臓が悪いからじんましんが出ると信じられています。医者でもそのように説明している方もいるようです。しかし、一般的には肝臓が悪くてじんましんが出るとはいえません。肝臓が悪くなると痒みは出る事はあります。特に黄疸が出るような肝炎では痒みが顕著になりますがじんましんは出ません。痒みだけの場合とじんましんとを混同しているようです。しかし、最近有名になったB型肝炎ビールスなどでじんましんが起こることがあります。この場合は普通のじんましんでなく消えるのに時間がかかったり、跡が残ったりする様です。

じんましんの原因の調べ方

自分のじんましんの原因を良く知っている方もいますが、多くの方の場合原因が分からないで困っている事と思います。何を食べた時に出るか、何をした時に出るかを毎日の食事日記、生活日記をつける事から始めれば良いと思います。その場合、今までじんましんの原因と信じられていた物だけを書くのではなく、お菓子、ジュース類の間食やこんぶ、化学調味料、味噌等を含め口に入れる物を全て書き込む必要があります。
テストの方法はプリックテストが一番です。食事日記、生活日記から原因と考えられる物を15~20個選び皮膚に少し特別な針で傷をつけその反応を15分後に判定します。同じ意味の検査が血液検査で出来ますが高くつきます。
薬が原因になっている場合は同じ様に皮内テストや皮膚に小さな傷をつけ、そこに薬をのせるスクラッチテストを行います。薬によっては少量飲んでみないと分からない物もあります。
ジャガイモやトマトに自然に含まれるサリチル酸、食品やお菓子に含まれる黄色4号等の色素がじんましんの原因となる場合が少なくありません。この場合も食事日記で目当てが着きますので少量のサリチル酸の内服テスト(飲んでみる検査です)を行い原因を決めます。
その他にもじんましんの症状、起こり方、治り方等より血液検査をしたり、皮膚を少し切って顕微鏡で調べたりする場合もあります。

じんましんの治療

抗ヒスタン剤

じんましんの治療の基本は抗ヒスタミン剤の内服という点に尽きる思います。大多数の方はこの治療で良くなります。塗り薬は普通の場合は必要有りません。
但し、この治療は対症療法といわれ原因を取り除く治療法ではありませんので、薬を止めた時に原因がまだ続いていればまたじんましんが出てきます。その場合は又、薬を飲まなければなりませんし、場合によっては何年も飲み続ける必要がある場合もあります。
最近では抗アレルギー剤が新発売されていますが、やはり同じように服用を続ける必要が有ります。

減感作療法

じんましんの原因が挨、ダニやカビの様な吸入抗原であれば過1~2回の皮内注射による減感作療法により良くなる事があります。
1年も2年も続いているじんましんで吸入抗原が原因の場合は行ってみて価値のある治療法と思います。

非特異減感作療法

じんましんの治療の基本は抗ヒスタミン剤の内服という点に尽きる思います。大多数の方はこの治療で良くなります。塗り薬は普通の場合は必要有りません。
但し、この治療は対症療法といわれ原因を取り除く治療法ではありませんので、薬を止めた時に原因がまだ続いていればまたじんましんが出てきます。その場合は又、薬を飲まなければなりませんし、場合によっては何年も飲み続ける必要がある場合もあります。
最近では抗アレルギー剤が新発売されていますが、やはり同じように服用を続ける必要が有ります。

食事療法

原因が食事に依る場合はその食品を食べないようにします。またサリチル酸や黄色4号が原因に成っている場合は一覧表の食品を食べる量を減らす必要があります。

その他

細菌感染があれば抗生物質、慢性扁桃腺炎があれば手術治療、その他それぞれの原因によって原因に合うような治療をおこないます。

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